アマゾンで買った新書の感想を書いてみた

感想

目次

本編の前に、まず下のリンク先をご覧頂けないでしょうか。

まず本のタイトルにひかれました

  • 買った本のタイトル
    • 裁判官の爆笑お言葉集
  • 作者
    • 長嶺超輝まさきさん
  • 「裁判官」と「爆笑」のミスマッチな感じにひかれました
    • ただ、「爆笑」という言葉を出すことに抵抗を感じます。
      • 訴える側、訴えられる側のどちらも真剣ですし、正直なところ迷いました。
      • でも、たくさん売られている本から、この本を選んでもらうには、やはりキャッチーなキーワードを入れた方がいいのでしょう
        • 現に、私も「爆笑」という言葉につられて買っているのですから。

本書は16年にもわたるベストセラーです

  • 裁判官の爆笑お言葉集」という本は、2007年に第1刷が発行されました。
  • そして、この記事を書いている2023年に第33刷が発行されました。
  • 1年に1刷が発行されたとすれば、2039年で第33刷が発行されるペースになりますが、
    • 実際にはそれよりはるかに速いペースで印刷され続けていることになります。
  • 16年経った今でもベストセラーであり続けているとは、もう驚きを隠せません

作者の経歴について

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  • 作者は長嶺超輝さんで、「超輝」と書いて「まさき」と読むそうです。
  • 弁護士を志望して、超難関と言われる司法試験を、7回も受験されたというすごい方です。
    • 1回受験するだけでも、モチベーションを持ち続けるのが大変だと思います。
    • それを7回も受験するのですから、モチベーションの維持は想像を絶するものです。
  • 今は執筆活動をされているようで、その合間に裁判を傍聴されているようです。
    • 今まで頻繁に裁判を傍聴されていて、その内容がまさに「裁判官の爆笑お言葉集」という本にまとめられてます。

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本書の冒頭で紹介されている、さだまさしさんの「償い」という歌について

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  • さだまさしさんの「償い」という歌は1982年にリリースされたそうで、恥ずかしながら、50過ぎの私は知りませんでした。
    • それで、ネットでさだまさしさんの「償い」の歌詞を読みながらこの曲を聴くと、泣きそうになりました
    • さだまさしさんの「償い」の歌詞の内容をおおざっぱに言うと、ひどく疲れていた男が、車を運転中に男性をはねて死亡させ、その男性の奥さんに、7年にもわたって給料を送金し続ける、というものです。
  • 加害者が、被害者やその遺族に許してもらうことの難しさを、さだまさしさんの「償い」の歌詞を通じて、痛感しました
  • ある裁判で、裁判官が被告人に対して、さだまさしさんの「償い」の歌詞を例に挙げて、以下のように言いました。

この唄の、せめて歌詞だけでも読めば、なぜ君たちの反省の弁が、人の心を打たないか分かるだろう

山室惠裁判長が、傷害致死容疑で起訴された少年たちに言った言葉
  • その裁判の内容
    • 2002年、18歳の少年4人が電車に乗る際、泥酔していた男性の足を踏み、男性に注意されたことに腹を立て、4人の少年の内2人が、その男性を殴り、後に死亡させた罪に対し、懲役3~5年の刑を言い渡しました。
  • その刑事裁判では、被告人である少年2人が、謝罪の言葉を繰り返してはいたようですが、山室裁判長には淡々としていて、全く気持ちがこもってないと感じたようです。
  • 裁判官は、通常自分の意見を法廷で述べることはないのですが、この時ばかりは少年たちに、さだまさしさんの「償い」の歌詞を紹介してでも、更生してもらいたいと思ったようです

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「裁判官の爆笑お言葉集」を読んで感じた事

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  • タイトルに惑わされない方がいいと思います。
    • 決して、面白おかしく、万人受けするような書き方をしているわけではありません。
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  • 本の内容は、おおざっぱに言うと、裁判官が判決以外で被告(民事裁判の場合)や被告人(刑事裁判の場合)に対してかけた言葉をまとめたものです。
  • 裁判官が判決以外で言う言葉には、いろいろな種類があります。
    • 説諭付言判決理由質問などがあります。
    • これらの言葉は、テレビで報じられることはなく傍聴した人(もちろん被告や被告人も含む)しか聞けない貴重な言葉です。

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  • 発言(判決以外)を紹介されている裁判官は、意外と若い方が多いのに驚きました
    • 私がイメージしていたのは、50代後半から60代の方でした。
    • ところが、40代や50代前半の裁判官の説諭や付言が多く紹介されています。
    • 更に驚いたことに、30代の裁判官の説諭や付言も紹介されています。
    • 私が単に未熟なだけなのかもしれませんが、
      • 人生経験が豊富なのか、又は本を多く読まれて、いろんな知恵や教訓を身につけてらっしゃるのでしょうか

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  • 裁判官といえども極刑を言い渡すのは勇気がいるようで、控訴して他の裁判所に判断してもらうよう付言した裁判官もいるようです。
    • 作者が「量刑相場」というものに触れています。
      • 量刑相場とは、同じ種類の事件、同じ事情を抱えた被告人なら、だいたいこれくらいの刑罰を科すだろうという目安だそうです。
    • その裁判は量刑相場で言えば死刑に相当するものでしたが、どういうわけか、自ら死刑判決を言い渡さなかったのです。
      • 世間やマスコミの目も気にしつつ、自らの良心に基づいて判断するのは、そんな生易しいものではないんだろうと察せられます

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  • 本来執行猶予の付かない重い罪に、裁判官が、執行猶予付きの判決を言い渡した後、「執行猶予が付くのを当たり前と思わないように」と被告人に苦言を呈した裁判がありました。
    • この裁判は、男性の家に「遊び友達」という被告人の女2人が突然上がってきて、睡眠薬入りのラーメンを食べさせ、男性が眠っている間に金品を奪ったという事件に関する裁判です。
      • こういう罪を「昏睡強盗」と言って、被害者に薬物を飲ませていて、死ぬ恐れもあるほどで、裁判官も執行猶予を付けるつもりは元々なかったようです。
      • ところが、被害者である男性から「厳罰を求めてない」と言われ、裁判官も渋々執行猶予を付け、その代わりに、被告人の女2人に「執行猶予を当たり前と思わないように」とくぎを刺したようです。
        • 加害者の女二人はもちろん許せませんが、被害者の男性も毅然とした態度で女2人に接してもらいたかったです

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  • 一旦有罪判決を受けた男性の正当防衛が認められ、無罪になったケース
    • 本書を読んだ限りでは、この男性は、運転中の車をバイクで取り囲んだ暴走族から、家族を守ろうとして、正当防衛したとしか思えないのですが…
    • 本書を更に読んでいくと、暴走族の悪質さにぞっとします
      • 男性の運転する車の後ろから、バイク20台が迫ってきてあおってきたそうです。それに気づき、普通に道を譲って先に行かせようとしたら、運転席の横にバイクが寄り、男性の首をつかんだそうで、そんな状況ではバイクを振り払おうという気持ちになるのは、ごく普通で誰でもそうするのではないでしょうか
        • それにも関わらず、最初正当防衛が認められなかったのは、作者の長嶺さんが言うには、正当防衛の要件が厳しいからだそうです。
        • なお、正当防衛は、刑法では以下の通りです。
    • 「急迫不正の侵害に対して、自己又は他人の権利を防衛するため、やむを得ずにした行為は、罰しない」

      刑法36条より

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    • 結果としては、男性の正当防衛は認められ、男性は無罪となりました。この判決は差し戻し先で言い渡されました。つまり、裁判官が変われば、判決も変わるのですが、男性が無罪になったのは当然ではないかと、私は思います
      • ただ、この事件が起きてから無罪判決が出るまでの期間が長すぎました。
        • 4年もかかっているのです。この男性が過ごした4年間を思うと、胸が苦しくなります
        • また、本書には暴走族が車の窓ガラスを割ったことに対し、不起訴処分となったと書かれています。暴走族に対して法律をうまく適用し、厳しい処分ができなかったことに怒りを覚えます

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  • ある裁判官が、閉廷後傍聴席の皆さんに問いかけたケース
    • タクシー運転手が同僚と喧嘩となり、相手に襲われそうになり、護身の為に傘を振り上げた結果、相手の目に傘が刺さり、相手を死なせる事件が起きました。
    • 確かに相手を死なせたことは重く受け止めざるを得ないと思います。
      • 実際に、被告人であるタクシー運転手に、有罪判決が言い渡されています。
    • 裁判官は、その裁判後に、以下の通りに述べられました。

傘の先端が尖っている必要があるのかどうか、皆さんも考えてみてください。

広島高裁 久保眞人裁判長の閉廷後のお言葉

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   ・ただ、傘の先が尖っていたことが、被告人を犯罪者にさせたかもしれないと思うと、残念でなりません。

     ・傘メーカーの団体は、品質基準を定めているようですが、更なる改善をお願いしたいと思います

   ・裁判官は、ご自身のお言葉が、裁判所内だけでとどまらず社会をよくするきっかけになればと願い、傍聴席に向かって述べられたんでしょう。

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  • そのような裁判官による貴重な言葉をまとめてある本書は、大変ありがたい本です。
    • 作者の長嶺さんには、このような本を書いていただいて、本当に感謝しています

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まとめ

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  1. 本のタイトルにある「爆笑」という言葉にひかれて買いました。
    • やはりモノを買うきっかけとして、タイトルは重要だと感じました。
  2. 本書は2007年から発売されているようで、2023年に第33刷が発行されているようです。
    • 世間一般が裁判官が何を思っているのかに関心があるからこそ、長期にわたり売れ続けているのだと思います。
  3. 作者の経歴にも興味があります。
    • 作者に7年も司法試験を受けさせた原動力は何だったのか気になります。
    • 後に、裁判の傍聴を頻繁に行い、その場で見聞きしたことを本にされたことには、大きな意義があるのではないでしょうか。
  4. 裁判官が被告人の少年たちに、さだまさしさんの「償い」の歌詞を紹介したことは、おそらく少年たちの心に強く響いたことでしょう。
    • 当時の少年たちは、今どんな人生を歩んでいるのか気になる所です。
  5. 裁判官には、判決だけでは言い尽くせないことが、たくさんあるようです。
    • 傍聴席に対して、傘の先が尖っていることについて問いかける裁判官もいました。

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  • 裁判官が裁判の時、何を思っているか知りたいというあなたへ
    • この一冊には、いろんな裁判官が裁判の時、判決言い渡し後、被告人に一個人として訴えた言葉がまとめられています。
    • 傍聴に行けない方でも、この本があれば、作者のように傍聴した気分になれます

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